大きく発展を遂げた薄毛治療
発毛と聞くと、怪しい広告などをイメージしてしまい、薄毛が治るのは夢のまた夢…と諦めていたのも今は昔。
近年では、病院でAGA治療として薬が処方され、発毛したという声をたびたび聴くことが出来ます。
これは、ミノキシジルやフィナステリドといった薬が薄毛治療に用いられるようになったためで、日本ではリアップやプロペシアが有名です。テレビでかつらや増毛のCMが席巻していた20年ほど前から大きく進歩しています。
実際に発毛しても、幾つか気になる報告も…。
本当に生えるようになった!ということで大きく発展した薄毛治療(AGA治療)ですが、治療の結果、いくつか見過ごせない報告が上がっています。それはミノキシジルやフィナステリドを服用することで現れる副作用で、体毛が濃くなるといった外見的なものと、心臓への負担、性欲、精力の減衰という体調へ現れるものです。特に後者は問題視されており、「薄毛が治っても勃たなければ意味が無い…」など、これらの薬を使ったAGA治療に踏み切れない人や、処方を止めてしまう人が少なからずいるのです。
※出典:AGA治療薬の副作用は?男性機能への影響は?AGA治療で気になる副作用について、医師が解説します。

安心して誰でも使える薬は無いの?
これだけ有効な薬なので、それなりの副作用はあって当然。副作用が出てしまうのは運が悪かっただけ。と考える人もいるかもしれませんが、ミノキシジルとフィナステリドの効果は実は全くの別物で、
ミノキシジル 毛の生成や成長を促す
フィナステリド 薄毛の進行を抑える
と、全く別の役割を果たしています。ミノキシジルが”攻め”(髪を生やす)フィナステリドが”守備”(抜け毛を減らす)を担当していると言えば分かりやすいと思います。
これら2つの効果の内、サプリメントなどの成分からでも同様の効果を得られるのが、前者のミノキシジルで、元々高血圧の薬として血管の拡張作用が利用されてきたのですが、その血行促進効果が薄毛治療に有効だったわけです。
薄毛治療に欠かせない血行促進と”アミノ酸”
薄毛治療。とくに発毛に関して重要なのが血行促進ということが分かりましたが、血行促進を施すのに有効で、さらに発毛に効果的な成分を含む物質が近年注目されています。それがアミノ酸です。アミノ酸には様々な種類がありますが、先ほど述べた血行促進効果のあるものとして、アルギニン、シトルリンが挙げられます。男性サプリやエナジードリンクの成分として有名なので、ご存知の方も多いのではないかと思います。また、多くのアミノ酸の役割として、”タンパク質合成”があります。
毛髪の主成分はタンパク質の一種であるケラチン。このケラチンの組成に関わるアミノ酸を摂取することで、毛髪の生成を促進するわけです。髪の主成分を補給し、血行促進効果で毛根まで送り届けることで発毛に非常に有効な働きをするのです。
ケラチンを形成するアミノ酸
髪の主成分となるタンパク質”ケラチン”は18種類のアミノ酸で形成されています。(図1)
アミノ酸名 | 含有量(%) |
シスチン | 17.2 |
グルタミン酸 | 13.8 |
ロイシン※ | 6.5 |
アルギニン | 9.1 |
セリン | 6.9 |
スレオニン※ | 7.6 |
アスパラギン酸 | 4.9 |
プロリン | 6.7 |
グリシン | 4.1 |
バリン※ | 5.6 |
アラニン | 2.8 |
フェニルアラニン※ | 2.5 |
イソロイシン※ | 4.8 |
チロシン | 2.4 |
リジン※ | 2.5 |
ヒスチジン※ | 0.9 |
メチオニン※ | 0.9 |
トリプトファン※ | 0.8 |
シスチンというアミノ酸が多くを占めていますが、グルタミン酸、アルギニンも有効なようです。
発毛系サプリの中にはこれらのアミノ酸を含むものが幾つかあります。また、勃起促進や増大系の男性サプリにはアルギニンやシトルリンを多く含むものがあり、これらも薄毛に有効であると考えられます。
発毛系はもちろんですが、勃起、増大系の男性サプリの成分を確認して、薄毛に効くアミノ酸を探して飲んでみると、良い結果が得られるかもしれません。